教育理念

山梨大学では、生殖補助医療を学ぶことに特化した教育を学部・修士課程・博士課程で行います。医学部産婦人科と連携し、理学、農学、医学分野に跨る多様な講師陣による講義および臨床等での実習・研究活動を通じて、不妊治療に関わる研究能力をもつ胚培養士の人材の育成を目指します。

教育方法

不妊治療に関わる高度な専門知識を習得するための教育プログラムを編成しています注1)。学部では、生命環境学部生命工学科において生命科学およびデータサイエンスを広く学び、また不妊治療の理解に重要な「発生工学」「基礎産婦人科学」「分子生物学」「生物工学実験」等の基礎教育を行います。

次に、大学院修士課程では、生命環境学専攻バイオサイエンスコースの“胚培養士養成特別教育プログラム”に参加し、主履修科目群として「実践胚培養士特論」など“胚培養士養成特別教育プログラム科目群”を履修し、臨床への理解と経験を積みます。さらに、大学院共通科目、專攻共通科目、コース科目(副履修科目群)の単位修得し、所属する研究室で修士論文を作成し、修士論文の審査を経て、修士(学術)の学位を取得します。「胚培養士養成特別教育プログラム科目群」では、不妊治療に関わる胚培養士する上でとして活躍する上で不可欠な幅広い教養と高度な専門性を身につけられるよう、知識と実技に関わるカリキュラムを用意しています。さらに、本科目群では医学部産婦人科ならび胚培養士および遺伝カウンセラーと連携して不妊治療の臨床を学べる豊富な科目を履修し、単位を修得します。修士論文(thesis)では、胚培養士に求められる深い生殖の理解につながる研究課題に取り組みます。

 最後に、大学院博士課程では統合応用生命科学専攻生命工学コースにおいて研究活動を通じて将来の管理胚培養士注2)など高度な胚培養士に求められる不妊治療分野における最先端の研究を深く理解し、また不妊治療分野に貢献する研究課題に取り組み学術論文を発表し、それに基づいて博士論文(dissertation)を執筆し博士号(Ph.D.)を習得します。

以上の教育課程は必ずしも連続している必要はなく、どの時点でも卒業後胚培養士を目指すことができ、また修士課程および博士課程から入学し学ぶことができます。

注1) 問合せをいただいている学費の一部免除や奨学金制度については今後検討していく予定ではありますが、現時点では具体的なものはございません。
注2) 生殖補助医療管理胚培養士(「管理胚培養士」)は、一般社団法人日本生殖医学会及び一般社団法人日本卵子学会の両者が共同で認定する資格です。

山梨大学における胚培養士養成について