2022年10月12日 笠島道子先生をお招きして第7回 梨大胚培養士アカデミーセミナーを開催しました。

高度生殖補助技術センターが主催する“梨大胚培養士アカデミーセミナー”では、不妊治療分野で活躍されている先生方に胚培養士の育成ならびリカレント教育を目的としたセミナーをお願いしています。

今回は、認定遺伝カウンセラーの笠島道子先生をお招きして『細胞遺伝学の出会いと今の仕事』というタイトルでご講演(オンライン)いただき(要旨_第7回セミナー (笠島先生))、40名以上の学生(学部生ならびに院生)や胚培養士の方々が参加され、先生の歩まれた道や染色体検査について学ぶことができました。

セミナー後のアンケートでは、 「今回のセミナーでは笠島先生のキャリアを昔から少しずつさかのぼって話していただけてとても勉強になりました。 医療系に進んだ際の働き方から考え方まで貴重な体験を拝聴して自分自身にも生かしていけるよう大学院生活を 全力で送ろうと思えるような講義でした。」(大学院生) 「正直今回のセミナーで”認定遺伝カウンセラー”という職業を知りました。その名前の通りで、一般の方がわからない遺伝子病等のカウンセリングを行う素敵な職業であると感じました。また、先生は着床前診断でご活躍されており、その症例を教 えてくださり、大変勉強になりました。さまざまな形で不妊治療に関わっている方がいると感じ、治療の重要性や不妊症の 重篤さを再認識しました」(大学院生) 「患者さん自身や胚の染色体解析を通して子どもを望む患者さんに寄り添う遺伝カウンセラーのお仕事には、基礎知識やカウ ンセリングに加えて先生の豊かな人生経験が大きな力になっているように感じ非常に興味深かったです。ARTの保険適用に よる患者さんの増加に伴い、今後遺伝子検査を望む患者さんも増えてくるのかなと思います。そのときに、染色体の異常や 転座が発生する仕組みが分かっていれば、どの段階で起こる異常でどれほど重度なものなのか、胚の発育とも照らし合わせ て、より妊娠に近い胚はどれなのか選別するときのヒントになりそうだと感じました。PGT-Aのほうが培養士の仕事に近い ので、親世代の染色体構造が胚の異常に影響にしているということをあまり考えたことがありませんでしたが、今後少しず つ勉強していきたいと思いました。」(胚培養士) 「やりたいことを海外まで行き、そしてまたやりたいことを見つけるというその姿勢に感動した」(学部生) などの声が寄せられました。

笠島先生ならびにご参加いただいた皆様ありがとうございました。